閑古鳥日記

劇団Studio Life(スタジオライフ)所属俳優 前田倫良さんと、ライフのみの話題を無理矢理続ける日記。

Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

★パンジーメイズを見る。今この作品をやる意味はなんでしょう。

昨年書けなかったので今更パンジーメイズの感想を。

見に行ったのは12月19日のマチネとソワレ。
マチネの幸子が関戸さん、ソワレが青木さん。

うーん正直、今、この時代にこの作品を上演する意味が分からなかった・・・。
1995年再演版なので、野茂を出したり年代特定をしているけれども、基本的には初演の設定がそのまま生かされていると思われる。

なので・・・今の不況真っ只中の、しかも年末にこの作品を見ると、冒頭の幸子の現実世界パートが「1995年の時点でもこんなお局なんていなかった気がするがどうか」とか、「今こんな男性社員がいたらすぐセクハラで厳重注意になるよ・・・」「今時一気飲みとかさせて問題起きたら大変だろうな・・・」とか等のツッコミよりも、何か全体に流れるバブリーな浮かれ感にものすごく違和感を覚えてしまう。

コピー取りとお茶くみしかさせてもらえない女子社員とか、お嫁さん候補として5年位で辞める事を求められる状況とか、そこから気がつけば乗り遅れてしまった幸子がお局として残ってしまっている悲哀とかを本来感じ取るべきであろう冒頭なんだけど・・・今見るとどうしても「お茶くみで給料もらえるって楽でいいよな・・」とか、「若いっていうだけでちやほやされるっていい時代だったな・・・」(←仕事の場ではあの頃に比べて「若い」事の価値は全然違うと思うので。)とか「私用電話が公然と許されるってのんびりしてるな・・・」とか、そういう事を思ってしまい、冒頭で乗り遅れた。

そして色々ディティールに引っかかりを感じてしまい、完全においていかれたまま幸子インナーワールド突入なため、全然幸子に共感も同情も反発もなく、「ああ、そうなんだ・・・」とものすっごい他人事なまま終わってしまった・・・涙。

しかし隣の方は号泣。そして下手一番隅っこの方に居た私は亮吉席とでも言うべき場所にいたが、亮吉氏も涙。

え・・・何故泣いてるの亮吉氏。っていうかアンタの役「紳士」って結局なんなんだ・・・何故泣いているのか教えてくれ。

などとますます置いていかれている間に石飛さんはムチで打たれてるし腐った鯉食べてるし・・・そして終わってしまったのであった・・・完。


・・・さらにこの劇場めちゃくちゃ椅子が堅いので2時間だけど腰痛くなり、果たしてソワレを私は楽しめるのか疑問に思いつつソワレ突入。


ソワレは、2度目という事で話がわかっている分、もう少し落ち着いて見られた事もあり、話の全体は少し分かったように思った。

それと、この作品の幸子役は青木さんのような完全作り込みかつファンタジーな人の方がいいと思った。
関戸さんはリアルでナチュラルなのが魅力の方なので、このような中途半端な時代設定で、しかも時代設定自体にはそれ程意味が無いこの作品においては美点が足を引っ張った気がする・・・。


・・・ということで、今回のパンジーメイズは残念ながら冒頭で置いていかれて最後まで置いていかれて終わってしまいました。無念。


一番大きなテーマ部分というか、言いたいことは伝わっていると思う。
でも、その手段が謎すぎてついていけなかった。
そして、確かに幸子の悩みは「昭和背景」ならではかもしれないけれども、でも、時代背景自体がそれ程重要な訳ではなく、言いたいのは幸子の内面なのだから、冒頭の現実パートを初演当時の空気感がものすごく感じられる内容のまま上演する必要があったのか大いに疑問。

この作品を、若手に敢えて演じさせる意味もちょっと不明だし、それを今上演する事も。

幸子の持っている悩みは多少は時代の影響もあるかもしれないけど、基本的には普遍的な事だと思う。
泣いていた方も、どう見ても1995年に30才位だったとは思えないお若い方なので、例えばいい思い出として閉じ込めた過去の恋とか、どうしても泥沼にはまってしまう不倫とか、これからの人生に対して出口の見えない不安とか、過去何か傷ついたり傷つけたりした事への後悔とか、そういう事に共感していらしたと思う。

・・・と思うと、今上演しても誰も共感できない、そもそも役者陣が全く共感できないであろう現実パートってやっぱり今の時代に合ったものに変更する必要があったのではないかな~と思う。

でなければ、そもそもこの作品を今再演する必要はなかったのではと。

例えばWHITEやTAMAGOYAKIは、初演の時点で、既に「どこにもいない高校生」だっただろうし、「今時いない若者と小学校時代の思い出」だったと思う。
だから今見ても、現実パートもファンタジーとして見ていて、ファンタジーの中にある普遍的な感情を受け止める事ができる。


でも、パンジーメイズは多分初演当時、もちろん誇張はあったと思うけれども現実に寄り添った作品だったと思う。
だから、時代が変わった時に上演する事が一番難しくなる作品なんだと思う。

うーん何で今、パンジーメイズなのか、しかも多分この空気感を正確に把握するためには下手すると自分の母親に経験を聞かなくちゃいけないであろう「若手公演」でこの作品なのか、多くの疑問ばかりが頭をよぎって終わってしまった・・・。涙。
スポンサーサイト

左サイドMenu

プロフィール

サクラサクラコ

Author:サクラサクラコ
劇団Studio Life(スタジオライフ)の話題のみを無理矢理続ける日記です。
所属俳優:前田倫良氏(勝手につけた愛称「ミッチ」)を本人のあずかり知らぬ所で熱烈ひっそり応援中。

メールフォーム

サクラにメッセージをくださる方は★こちらのメールフォーム★からお送りください♪

カレンダー

08 | 2017/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

最新記事

検索フォーム

右サイドメニュー

QRコード

QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。