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閑古鳥日記

劇団Studio Life(スタジオライフ)所属俳優 前田倫良さんと、ライフのみの話題を無理矢理続ける日記。

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★「LILIES」禁忌とは何でしょう。

初演のLILIESを見た時は、全く事前知識がない状態で見に行きました。

だから、「ここ、どこの国?」「今何年?」「アンタ何才?(いや19才なのは知ってるけどそうじゃなくて囚人の年齢)」と、色々と大混乱してました。
特に何度もしつこくてすみませんが!私のLILIESとの出会いは、あの!正直仇花だと思うけれども一生忘れないかもしれないインパクトチーム、甲斐・曽世班(チーム名は記憶の彼方・・・ビロドーは奥田さん版)だったので、いろんな事に混乱してた。

私は「ソドムとゴモラ」という言葉を、日本の平安末期の古典「とりかへばや」の評論で覚えた何だかなあという人なので、見ながらこの話明治より前の日本だったらこんな悲劇的な事にならないというか、日本のステキなうやむや文化の中でうやむやにいけるんじゃないか。とかちょっと感じた事を、今回の再々演にて再び思った。

何ていうか・・・何を禁忌とするのかと、その事に対して突き詰めて行く文化の中の話だなあとすごく思って。

何を禁忌とするか、は文化や時代によって全く異なっていて、LILIESという作品は、この時代で、キリスト教文化の中で、カナダという国で、起こる悲劇なんだなと。


再演の時にバスタブ場面の意義を考えたときにも思ったんだけど、現代日本文化的には
・男性同士が何度もキスをする。
・男性が裸で立ち上がる。(ただし正面には振り返りません・笑)
↑どっちが観客的にタブーと感じるでしょう?と問われたら、後者なんですよね。
同性愛者は逮捕されないけど、裸で公道歩いたら「わいせつ罪」で逮捕される文化の中で生きている我々(今年は特にタイムリーだったし・笑)にとっては、男の子(←子って年齢ではないが役の上では)がキスしまくる事よりも、正直「・・・見えちゃったらマズいのでは?」とかの方が気になる・・・。

なので、今回は再演の時に分かり辛かった「劇中の人々にとって、同性を好きになった事の自分自身へのダメージはどの位?キリスト教文化の中の罪の感覚」がもう少し分かるLILIESを見てみたいなと思っていたのだけれども。

私見たニイロ版は3人がそれぞれ罪とはまた違う世界に突っ走っていたので正直やっぱり分からなかった・・・。
新納さんは一番分かるんだけど。むしろ、見終わってから、松本ヴァリエの屈託の無さがすごく気になるようになってるし。←多分、松本さんの本来は美点である「周りがちゃんと見えている。周りとバランスを取る」事、そして今回「劇中劇」をすごく強調した事が災いして、本来「枠の外」にいるから何からも自由であるはずのヴァリエが、意外と普通に「枠の中」に居場所を自分で作ってる子に見えてた事から来る印象だと思うのだけど。

そして岩崎版はアル中父との決別がメインテーマに見えたため、罪とかそういう問題以前に本能で怯える人になってて、それはそれで斬新なシモンだったがやっぱり罪の感覚は不明であった・・・。

仲原組はどうだったんだろうな~やっぱり見たかったよ・・・。またライフDVD出してくれないかな~この手の作品は細かく台詞の違いとかチェックしたい。孤児ミューもそうだけど。



私は残念ながら教養が全然無いので日本の古典にも明るくないのだけど、平安から江戸までの日本文学は基本的に同性愛的なものが全くタブーじゃないというか・・・うーん言い方難しいんだけど、「宗教として、文化として禁じられているので、それに対するものとして」出てくるのがキリスト教圏だと思うんだけど、日本のは何かすごいびっくりする位適当に出てくる印象があります。


LILIESはもちろん普遍的に分かる色々な事もたくさんあるけれども「すごく文化の違う所から出てきた話だ!」とすごく思う。
日本古典的何となくうやむや世界だったらこんなに突き詰めなくても済んだかもしれないのに。やはりキリスト教文化圏は日本文化圏とは異なる厳しさがあるなと。
だからなのか何故かLILIESを見ると対比として日本の古典文学を思い出すのです・・・。現代の何かではなくて。

例えば世界に誇る源氏物語とか。
基本帝に関して以外は何でも有り。
色々あるけど今回はLILIESの話つながりなので、私が一番それはどうよ。と思う箇所としては、姉弟義理の娘総ざらいな空蝉絡み。

空蝉(人妻)を手に入れるべく小君(その弟)を手なづけ、さらに空蝉と間違って軒端荻(空蝉の義理の娘)とも関係し・・・現代文化に生きる我々にとっては様々に謎なんだけど、でも、特にそこに何か禁忌を犯す感はゼロで普通にさらさら話しが続く・・・。←小君を数に入れるかは解釈によって違いますが。

ソドムとゴモラという言葉を知った「とりかへばや」においても。
宰相中将(男性)が親友の若君(男装した女性)が実は女性と気づき関係、若君は妊娠し姿を消す訳ですが。(この話は色々錯綜してて、若君は女子なんだけど女性と結婚してて、その奥さんと宰相中将は通じてるという色々大変な事になってるのだが)
でもこれ原文読むと、宰相中将って「見破り」感ゼロなんですよ・・・何かどっちでもいいみたいな・・・とりあえず押し倒したら女子だったよ・・・的な。

何ていうか、何もかもが「何かそういうことで」と進む。男っぽかったからと言って男装させて男の子として勤めに出すとか、年頃になって色々どうにもならなくなって女の子と結婚させちゃうとか、無茶な事が意外と淡々と進む・・・。


現代の外国の戯曲と日本の古典を比べても仕方無いんだけど、文化的背景は観劇に様々に影響するなあという事と、あと、日本人がLILIESを受け入れやすいのは、そこに何らかの禁忌を感じる事なく、そういう事なんだ、とさくさく受け入れて行く脈々と続く伝統も関係してるのかなあとか、何か、今も色々思うのであった。

いや、毎回様々に面白いLILIESなんだけど、だからこそライフでのパーフェクトLILIESキャスト、というのを一回見てみたいのです。何かは良いけど何かが分からない。のが毎回なので。

考えまとまらないままに打ってるのでグダグダですみません・・・。
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サクラサクラコ

Author:サクラサクラコ
劇団Studio Life(スタジオライフ)の話題のみを無理矢理続ける日記です。
所属俳優:前田倫良氏(勝手につけた愛称「ミッチ」)を本人のあずかり知らぬ所で熱烈ひっそり応援中。

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